第二講~脈診活用法とやさしい鍼の打ち方~部会講師陣

先日、米子市公会堂にて研修会を開催しました。


今回のテーマは

「脈診活用法とやさしい鍼の打ち方」で学びを深めます。今期は経絡治療が初めての方も、すでに何年も臨床に出ている方もご参加頂きました。


【脈診活用法~講師 福田純二先生】

今期から講師スタッフが加入しています。

脈診を教えて下さるのは、米子市で「鍼と灸のふくだ」院長の福田純二先生が担当します。この二年間、山陰部会の受講生で一緒に学んできた仲間。


脈診流経絡治療の師匠のもとに長く臨床の場に立ってきた頼れる先生。多くの臨床歴をお持ちでライフワークには「病理と脈状との整合性を追求する」という視座の高い取り組みもされています。これからの部会にはなくてはならない存在です。


脈診活用法の研修内容

  1. 脈診をすると臨床がどうなるのか?
  2. 脈診を行うコツとは
  3. 六部定位脈診と六祖脈診
  4. 虚を取ってみよう
  5. 脈診を実際してみよう

自らの経験を踏まえながらも、楽しく、興味深く聞くことができました。


【やさしい鍼の打ち方~講師 月森慎也先生】

鍼を打つときに緊張していませんか? 痛みが出てしまったり、患者さんの緊張を感じてしまうことってありませんか?

そんな想いを持たなくても鍼を刺せます。


正しい刺鍼手技を学び、実践で繰り返し行うことで自信を持って鍼を打てるように進めていきます。やさしく、そして効果のある刺鍼を皆さんで行っていきました。


やさしい鍼の打ち方の研修内容

  1. 東洋医学の基礎概論説明
  2. 鍼を打つときの注意点
  3. 15打で打っていくコツ
  4. 手順と心意気
  5. 刺鍼実技 実際にしてみよう

押し手も刺し手も、練習あるのみ。実際に鍼を打ち、鍼を打たれ、鍼に触れていくこと、そこで感じる様々な経験が鍼の上達につながっていきます。



【午後からは実技実践スタイル】

午後の一コマ目

  1. モデルが仰臥位になり問診で主訴と随伴症状を聞き出します。
  2. 午前に行った脈診を用いて、そのモデルの脈を診ていきます。
  3. モデルが仰臥位になり問診で主訴と随伴症状を聞き出します。

この一連の流れを4名2グループで分かれ、各グループ4パターンの症例を皆さんで実技を実践していきます。そのグループの中に講師陣が混じり、脈の取り方、脈の所見、姿勢など指導していきます。




午後の二コマ目

  1. モデルが仰臥位になり問診で得られた情報と、脈診で得られた情報を確認。
  2. 部会長が四診でお腹、足元、顔、舌を診察。それを受講生でそれぞれに確認。
  3. 実際、その診察のときに触れたり、脈をとったり、診察するポイントを説明。
  4. うつ伏せの状態となり、背部兪穴に置鍼。
  5. 仰臥位に戻り、再度脈診を行い、脈の変化を受講生で確認。証の決定。
  6. 続いて、本治法を行い、症状の変化や痛みの減少、モデルの感想を聴取。

この置鍼型のスタイルで進めていき、どうモデルの体が変化していくのかを受講生で共有していきました。



初めて経絡治療を学んだ受講生も、本治法を実践しすぐにでも活用できるように進めていきました。


全体的な流れをまずは把握し、それを自分の鍼灸に落とし込んだり、経絡治療を自身の鍼灸に溶け込ましていくように活用して欲しいと説明しました。

皆さんがこれまで学んで来られた知識や術を否定するのではなく、実践で応用していって欲しいと思います。



最後に

二コマ目で得られた情報をまとめ、治療まで完結した内容を受講生が発表!!

それがまさに、素晴らしい内容でした!!


東洋医学的な診察から、その考え方、証まで決定するまで見事に発表して下さったのです。この工程を繰り返し、繰り返しすることで経絡治療が身に付き臨床にも応用できてくると信じています。


最後の最後に

学会終了後、質疑応答を募ると、臨床でのお悩みや疾患に対する疑問などドシドシでてきました。


やはり臨床の場に出ている方達ばかり。1時間は延長して普段の臨床のお話を終えました。それもとても楽しく皆さんが聞き入っていたのを思い出します。


山陰にいながら、こんなに質の高い勉強会が開催できるなんて思いもよりませんでした。受講生の皆さんが熱意を持ち、疑問質問を持って東洋医学を受け入れ解決しようという想いが、この研修会の雰囲気や良さになっているのではと感じて仕方ありません。


本当にいい雰囲気で研修会を終えることができました。また来月以降も学んでいきましょう!


月森


※来月は11月17日㈰、学会会長の岡田明三先生をお招きしての研修会になります。詳細はまたFacebookページに掲載しますのでご確認ください。







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