11月11日㈰
米子市公会堂にて第三講研修会を開催しました。
経絡治療のすみずみまでご存知の岡田先生の講義は、受講生の皆様も大変学びの多かったことと感じています。
講義内容は下記にまとめています。
※ここでは、部会長 月森が講義をきいて
感じたことや、伝えたいことを綴っています。
1.鍼灸業界の現状と今後
2.鍼灸師にしかできない鍼灸
3.経絡治療で大切なもの
①治療のカタチ
②患者が安心して来れる
③はじめと終わりが重要
1.鍼灸業界の現状と今後
経絡治療は、脈々と受け継がれてきた先人達の経験や知識の積み上げてきたもの。
私たちが手にとり実践できるのも、今まで積み上げてきた先人達の功績のためなのです。
この歴史を知らないと今の鍼灸を語ることができない。
そう強くおっしゃられていたのを、記憶しています。
そして今現在の医療体制を知ることも必要である。
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まさに経絡治療がこれまで歩んできた道や、社会、文化といった幅広い世の中で変化し、受け継がれてきたものが、今の経絡治療に繋がっていると学び得ました。
もっとこの歴史について学んでいく想いが生まれました。
2.鍼灸師にしかできない鍼灸
今の医療体制で医師は頂点にあるにも関わらず、医療保険という枠組みの中でしか、医療を提供することができない立ち位置にいる。
例えば、花粉症という疾患に対して、同じ薬を出し人数をこなすということ。日々同じことの繰り返しであり自由ではないのです。
では、鍼灸師はどうだろう?
鍼灸師は、自由なんです。
保険の枠組みの中ではなく、自由診療(自費治療)をメインとした鍼灸であるため、
決まりきった医療・治療ではなく、私たち鍼灸師個人が診断し治療を進めていくことができる特権があります。
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これはとても自由であり、患者さんにさまざまなことを提供でき、いろいろな形の関係性を築いていけます。
逆に、
多様性という言葉から、なんでも鍼灸には効果があるという間違えにもつながっていくことを懸念されています。
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これから必要になってくるもの、
「病人、疾病を治せる鍼灸師」が必ず必要になってくる。
これは、病人・患者さんの要望や願いを叶えること。その人の抱えている問題を解決することが何よりも大切だということをおっしゃっていると感じています。
この疾病・病気だったら、鍼灸がファーストチョイスになる世の中。
そうすると鍼灸師の活躍の場が多くなりますね。
3.経絡治療で大切なもの
①「治療のカタチ」
自分の治療をどこにおくのか??
病気を治すということを、出来ているのか??
それを先人たちと深くお話をされてきて、感じたことだそうです。
患者さんに対する姿勢、価値観を共有できて、今のスタイルがあると。
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私たち若手や初学者たちは、やはり岡田先生のような経験に富み、歴史を受け継がれてきた先生のエッセンスを感じることで、経絡治療の真髄を深く感じられることができます!
②患者が安心して来れる
・診断から治療までの体系的治療スタイル
・何年たっても変わらない治療スタイル
③はじめと終わりが重要
(はじめ)患者さんと面と向かい、肌に触れ、脈をとる。
(終わり)鍼灸施術を行い、治療の効果を脈で診て、養生を伝える。
この流れがあって、経絡治療であり、ぶれてはいけないもの。
そして、
手足の要穴補瀉(本治法)・背部兪穴、募穴の補瀉を行い、脈で判断していくことを、押さえておけば経絡治療になります。
「その過程の、真ん中の部分は何やってもいいんだよ。」
その言葉には、多くの自由度があり、多様性を含んでいました。
多くの治療の場合、
「こうでなきゃいけない。こうやるべきだ。」という形が存在していることが多い。
でも臨床の場はそんなに甘くなく、それでは改善しないことが多くあります。
そんな中で、はじめと終わりをちゃんと行うこと。
大きな幅を効かせた内容であり、私自身、経絡治療をちゃんと出来ていたのだなと納得のいく瞬間でもありました。
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