第2期、山陰部会第一講が無事に開催されました!
初回は関西支部長の中根一先生にお越しいただき、『経絡治療で〝治〟とは』というテーマでお話下さいました。
まず率直に、
こうしてここ山陰で、経絡治療の研修会が出来ることに喜びを感じるとともに、山陰の先生方により分かりやすく臨床に活かせるような、経絡治療をお伝えしていきたいと感じました。
支えて下さる講師の先生方、また毎月一度顔を合わせる受講生の皆様がたには感謝しています。ありがとうございます。
デザインとアート
経絡治療という学術に入るまえに、
中根先生と私、月森とが話をしていた内容を皆さんでシェアしていきました。
【鍼灸によるデザインとアートとの違い。】
鍼灸によるデザインとは、
意匠ではなく、導線。
これは前回のBlogでもアップしたことですが、導線を引くということ。
患者さんが院までたどり着くために、院の扉を赤いものにする。そうすると、この通りの左側に見える赤い扉のところが当院になります。となる訳です!
他には、この肩の痛みを取りたいという主訴があります。その道のりには、こういう手段と期間がかかりますが、患者さんの要望は痛みを1ヶ月後にはとって、スポーツ復帰したい。
であれば、その目的を叶えるために、病院におくることも一つ、他業種の方と連携することも一つ。
そうここでも復帰するまでの、導線を引いた訳です。
目の前の人が求めているものに、鍼灸であったり、言葉であったり、はたまた違う選択肢を提案したり、その求めまでの道のりに線を引くことが、デザインである。
そういう風にわたしは捉えました。
【鍼灸はArt(アート)!】
アートとは、彫刻や絵画、芸術をあらわしています。
私の知り合いのデザイナーにも聞くと、『自己表現』と一言。
その作品が良くても悪くてもアート!
一面の紙に、筆についた墨汁が一滴垂らしている作品も、アートなんです。
また
別の学識のある先生はアートの事をこう解釈しています。
『生と生の環境とをより良くするための全ての行い』
鍼灸師は、
生、生きるということに寄り添い、治すや治めることを鍼灸で行なっています。
生の環境は、あなたが生きる環境を整えて生きやすく養生をお伝えしたり、体質による過ごし方をお伝えします。
だから、鍼灸(東洋医学)はまさにアートなんだ!!
人の生きるに寄り添い、生きる環境までも考えて
より良くすることを生業としています!
鍼灸師は、鍼灸師だからこそできる行いがあると、伝えて下さったように感じました。
経絡治療のコンセプト
経絡治療の土台にある考え方を、早送りでスライドをみながら説明です。
経絡治療というのは、治療のやり方ではなく、物事の考え方や概念であり、在り方。
・陰陽
・五行
・気血津液
・相生相剋
・陰陽の消長
・皇帝内経 難経69難
・治めると治すとの違い etc
東洋医学の軸となる考え方を丁寧に説明して下さいました!
結局のところ、
この考え方があり、どんな目的で鍼をしていくのかを明確にしていれば、その間のやり方は自由に選択すればいんです。
長い時間、鍼をする目的は、
全身を単刺で鍼をする目的は、
養生で生活をかえる目的は、、、
すべて目的は一緒で、その人の元ある元気に暮らしていける体質に戻してあげること。
その間のやり方は、個々人、環境、土地柄にも違って当然!
『どれくらい、より良く豊かな人生を送ってもらえるようになるか』
その人生にどれだけ寄り添えて、鍼灸師として関わらせていただけるかが大切だ!
午後からは実技供覧
中根先生が鍼療のなかで大切にしていることを、こと細かくご説明下さいました。
院での患者さんを取り巻く環境をより良くするために、工夫していること。
空調やベッドの硬さ、照明の使い方、スタンスetc
患者さんがいかに居心地よい環境で、ストレスを感じることなく鍼灸に、カラダに集中できるのか。
大変興味深い内容ばかりで、受講生も刺激的な時間だったのではないでしょうか。
『すべての行動に明確な理由がある!』
なぜ、うつぶせで鍼をしていくのか?
なぜ、ベッドはふかふかなのか?
照明の明るさをおさえる理由は?
そう、流れでやってしまう一つ一つの所作も、そこには明確な理由がある!
これを意識するとしないとでは、まったくやっている事が違います。
さて、
ここまででかなりのボリュームと、頭の回転がMAXで最後まで終えました。
受講生の皆さんは、はじめて聞く話や、難しい内容もあり理解するまで大変だったかと思います。
でも、なんか楽しくない?!!(^^)
そう、あれだけのことを学び体感して、あそこに来ている方は楽しい!!となったはずです。
もっと経絡治療の魅力は実践できます!ほんとに楽しいです!!
これから一年を通して、思いっきり学んで楽しんでいきましょう!
こんな笑顔ですもん、いい会だったですよね!
山陰部会の内容を下に貼り付けします。
来月10月からも、本会員として登録できます。勿論、聴講でも可能です。
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