先日行われた夏期大学3日間。全国から500名を越える鍼灸師が参加。
学生から資格保有者、臨床経験何十年の方もたくさん来て、経絡治療を学びます。
僕(ツキモリ)もすでに7回目。
今回の学びをお伝えし、「経絡治療学会ってこんなところなんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。
初年度クラスの普通科に受講してきました!
7回目となると、研修科になります。
この科は、どの科でも受講が可能となり自由に講義を聴くことができます。
今回は、普通科(初年度クラス)に参加してきました。
ここでの目標は、『診断(六部定位脈診)から基本証の決定へ』です。
なぜこのクラスに戻ってきたのか?
普段、脈診をしていくと、なんだか情報量が頭の中にたくさん入ってきます。
今まで培った感覚が経験をへて、かなり熟達した指先の感覚になったのかなと想像しています。
そうすると脈診の知識量や知見が、指先で感じる感覚とのギャップを生んで悩ませます。
祖脈診・六部定位脈診
脈診は、段階ごとにみている病態がかわります。段階としては、六部定位脈診・祖脈診・脈状診と分けて診断をしていく流れです。
六部定位脈診は、経絡の虚実を知り、五臓のどの臓の経絡が虚しているのかを推測する診断方法です。
祖脈診は、さまざまな脈状を6種類に分け、病態をおおまかな分類にわけ、治療の手技や方向性を定める診断方法です。
脈状診は、祖脈をさらに詳しく分類し、病位、病因、病理、病症を推測する診断方法です。
この脈診法は、鍼灸師の主観的な感覚が優先され、誰しもが一致しているとは限りません。
その場の環境も違えば、その人の一週間の生活も違い、朝のごはんも違います。
これをどう診ていくのかが、臨床のツボであり、各先生方によって大きく違うところ。
そう自分の中での脈に対しての【整理整頓】を課題にして、望みました!
各先生によって見解は違う。
なぜなら目の前の患者さんも違えば、環境も地方も違います。
その臨床でのツボをたくさん吟味してきました。
平脈っていうけど、どの脈が平脈なの?
普通科で学んだこと。
普通科では学生さんがたくさん受講されます。経絡治療ってなに?学校で習ってるものと何が違うの?そんな素直な疑問がたくさんな方達ばかり。
まず、一番強い脈と弱い脈の人を診よう。
その中で、一番それらしい脈の人を見つけよう。
それらしい=その人が持っている脈っぽい
という脈を4人一組で探り合います。
その人が持っている脈。顔立ちや声の張り感、体重や身長、眼の上がり方、髪の毛の生えかた、肌のうるおいや乾燥度合い。
ほんと感覚の世界。
指先の感覚と、眼で見たもの、耳で聞いたもの、鼻でかいだにおい、感じるオーラを照らし合わせる作業。
教科書でいう平脈(正常な脈)は、たくさんの脈と個人の要素が組み合わさっての平脈。
こうであるべきだという理想の脈は存在しないと感じています。
そう平脈は、《その人らしい脈であり、今のあなたに似合う脈なんだよ》と言うこと。
指の感覚と、頭で考える脈との違和感を感じること。まさに臨床のツボ!
普通科クラスならではの、学びの場面。
まだまだ多くのことを体感してきました。発信できるようにまとめます!
もちろん、この内容は山陰部会での研修でも役に立てていきます。山陰のみなさまに、経絡治療の楽しさや魅力をもっと知っていただけるように。
山陰部会 月森
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