第八講研修会レポート~講師 阿江邦公先生~

5月27日日曜 関東支部から阿江邦公先生をお呼びして講義実演でした。

山陰の朝はすがすがしく、阿江先生を迎えてくれました。


米子市のスターバックスで朝集合ののち、米子市公会堂へ移動。


簡単に打ち合わせのあと、10時から「経絡治療をより効果的に行う方法」と題して講義スタート!



阿江先生は岡田会長の元で長年従事され、その後開業。

現在は、百草園鍼療所 院長、専門学校で講師をしておられます。

講義

神宮前鍼療所で培ってこられた知識技術。


そしてそのときの治療スタイルから、自身で開業されてきた中で確立された<自分流>スタイルを事細かく説明くださいました。


その中で阿江先生の経絡治療の本質的な考えをお伝え下さります。

経絡治療を知るためには「鍼灸治療」を知っておかなければならない。

では

鍼灸って何?

という質問をみんなで考えることからはじまります。

一言でいうと、自然治癒力を高めて疾病をおさめていく。

ただ鍼を刺して、現代医学的に考えてするものではなく、体の本来持っている治癒力を高めていくこと。


では

経絡治療って何?

経絡治療の定義は、「すべての疾病を経絡の虚実状態として把握し、それを主に鍼灸を用いて補瀉を行い、治癒に導く伝統医術」

その定義から鍼とお灸を使って体を調整していくもの。


健康って何?

WHOでは、【健康とは、完全な 肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の
存在しないことではない。】と示されています。 


阿江先生の健康に対する考え方は、とてもシンプルで東洋医学の考え方を加味したもので私自身でも大変興味深く聞くことができました。


少しだけ紹介。

「変化に対応する基盤を再構築するために、バランスは崩れる様に出来ている。変化こそ、生命の本質。」

これでもかという程、説得力があり、本質をついた解説でした。


私たち鍼灸師はその変化をとらえて、鍼灸で体に反応を起こし、次への健康へのステップに繋げることができる!



先生のこれまで歩んできた道のりから、経絡治療のあり方や、健康の定義、また鍼灸ってなに!?というところまでお話をくださいました。


やはり方法論(やり方)ではなく「あり方」。



実演

今回は、鍼具が人体に及ぼす影響を実演。

鍼の先端がどう刺鍼に影響を及ぼすのか、また鍼先の磨き方をレクチャー。


鍼先が曲がったものがどれだけ痛みを出し、その繊細なものが痛みに影響するのかを実践で教えてくださいました。


鍼の先ってあまり意識して考えないですよね!


学校時代、松葉型とか卵型とか習ったのを思い出します。

メーカーによって鍼先の型が違い、どの鍼を使えば痛みなく刺入できるのか。そんなことを改めて確認するきっかけになりました。



阿江先生から沢山の気づきと考え方を学べ、会員の皆さんも大変満足して帰られたと感じています。


施術者としての技術や知識といったパーソナルな向上は勿論ですが、

扱う道具や心構え、準備といった他の要素も、とても大切な治療の一つとして捉えることが出来ました。



阿江先生は学会の本部役員でもあり、学術大会や夏期大学でもお会いすることができます。

気になる方はそこで、根掘り葉掘り聞いてくださるといいと思います。


いい講義と実演、本当にありがとうございました。



来月は、今年度最終講となり、関西支部長の中根一先生をお呼びしての研修会となります。


詳細はまたFBでアップしますので、チェックしてください。


山陰部会 月森


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